「有機除染」の実証実験が二本松農園で開始されました。
改めて「有機除染」とは・・・・
現在、福島県の農地で行われている除染の方法は、セシウムと化学構造が似ている「カリ」成分を投入し、作物(たとえば水稲)へのセシウムの吸収を抑えようというもので「吸収抑制」方法と呼ばれています。これにより、作物への放射能吸収抑制は、ある程度成功していますが、セシウムは依然として土中に残っている事になります。私たち、福島県農家の願いは、「農地からセシウム自体を取り除く」事です。これは、農作業中の被ばく(内部被ばくも)を防ぎたいという面もあります。しかし、原発事故から3年が過ぎた今、セシウムは農地の中で土と密着しているため、そう簡単に引き離せるものではありません。薬品を使って引き離す方法も研究されているようですが、これですと農地自体を痛めてしまいます。そのような中、この有機除染は、農地に有効な微生物を使って、セシウムを分離し、水に溶け出したセシウムを吸着資材を使って取り除くものです。農地に優しい微生物なので、そこで育った作物も生き生きとして「おいしくなる!」という夢のような除染方法です。
しかし、行政が進めている除染とは違うため、この「有機除染」の費用は、今のところ自前で実施しなくてはなりません。なんとか、この「有機除染」を認めてもらうため、自力で実証実験を行っていきます。
本日(2014年4月23日)、水田40アールに1回目の微生物を投入するとともに、水田の排水口にフィルターを設置しました。数日後には、結果が出ると思いますので、このブログでその結果をお知らせしたいと思います。
有機除染で特に費用がかかるのは・・・微生物の購入です。二本松農園のネットショップで募金を募ったところ、これまで、全国から9万円程度のご支援をいただきましたが、今回、数ヘクタール規模の実験を行いたいと思っており、これには、微生物の購入費用だけでも100万円以上にもなるため、まだまだ資金が足りない状況です。ぜひ、応援をお願いできればと思います。なお、ネットで募金のできるサイトは次のとおりとなります。
http://www.nihonmatsu-farm.com/SHOP/517.htmlなんとしても実験を成功させて、福島県内の農家に広げていきたいと思います。
★有機除染プロジェクトチーム ⇒ NPO法人がんばろう福島、農業者等の会・㈱JMC・二本松農園
動画https://www.youtube.com/watch?v=w9KM4-gjowI有機除染を行っている水田

微生物と吸着資材

微生物を入れた水田をトラクターで代かき

吸着資材を水田の排水口付近に敷設

↓↓動画↓↓
https://www.youtube.com/watch?v=w9KM4-gjowI
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- 2014/04/24(木) 01:52:08|
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