
福島県二本松市にも冬が近づきました。写真は、今日とった二本松農園からの風景です。稲刈りもすべて終わりました。
思い起こせば、昨年の今頃は・・・、福島県が県産米の、放射能に関する安全宣言をした後に、基準を超える米が発見されたため、風評被害が広がりました。あの報道があった日、当二本松農園でも「もう、自主検査するしかない。」ということで、急きょ、市民放射能測定所に頼んで、放射能測定機器を農園内に設置したのを思い出します。しかし、その後も、この米をめぐる風評被害は長く続くことになります。
しかし、今年の秋は去年とはちょっと違います。福島県産米の全袋検査を行っているため、基準超の米をピックアップできるからです。今年度産の福島県産新米は、11月2日まで、700万袋以上(1袋はお米30kgです)の全袋検査を行い、基準の100ベクレル/kgを超えたのはわずか7袋。これも全袋検査によりチェックされたため、もちろん流通していません。テレビ等で基準超米が出たことは報道されていますが、昨年のように、上へ下への大騒ぎという状況ではありません。全袋検査を行っているという安心感から、消費者も農家も冷静に対応しているようです。1年という短い期間ながら、福島県の放射能に対する対応は随分進んだものです。
しかし、今年の福島のお米、震災前のように、どんどん新米として売り出されてという状況ではありません。
たとえば、当二本松市では、稲刈りは2週間程前にほとんどの農家が終わったのですが、全袋検査が集中していて、売りに出せる新米がまだ少ないからです。福島県産農産物を一旦避けるという傾向も、今も深く静かに進行している状況もあります。先日、東京のお米屋さんをのぞきましたが、新潟、宮城、栃木・・・福島県の隣接県のお米は新米として出回っているのに、福島県産米だけは見当たりませんでした。
福島県農業がどんなに努力しても、依然として福島県産農産物を敬遠する傾向・・・これが原発事故の恐ろしい面で、今後も震災前に戻るには、長い時間がかかるような気がします。
今年は、天候も良く、震災前と変わらぬおいしさで新米ができました。全国の皆様、ぜひ、福島県産新米をお召し上がりください。
★次のネットショップでは、米どころ、会津(喜多方市)、二本松市、本宮市の4農家の新米を食べ比べできるセットを販売しています。いずれも品種コシヒカリ。ぜひご利用ください。
がんばろう福島、農業者等の会ネットショップ 【二本松農園代表 齊藤登】
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- 2012/11/09(金) 19:25:10|
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- 2012/11/13(火) 06:01:20 |
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